延岡城宮崎県延岡市

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延岡城DATA
別称 縣城、亀井城
築城 1603年
住所 宮崎県延岡市東本小路
延岡城への交通アクセス
JR日豊本線「延岡」駅、徒歩30分

延岡城を藩庁とする、延岡藩の歴史

内藤藤

内藤家の家紋「内藤藤」

延岡藩DATA
藩庁 延岡城
旧地域 日向国
石高 7万石
譜代・外様 譜代
主な藩主 内藤家

延岡城、「千人殺しの石垣」で知られる延岡藩の本拠地

宮崎県延岡市にある延岡城は、高さ19mを誇る「千人殺しの石垣」と呼ばれる石垣で有名な平山城です。高橋元種によって築城された近世城郭で、現在は公園として整備されており、続日本100名城にも選ばれています。

延岡城
延岡城の歴史
もともと延岡は地元の豪族である土持氏が支配していましたが、豊後国の大友宗麟が天正6年(1578年)に土持氏を滅ぼしました。天正15年(1587年)には豊臣秀吉の九州征伐の結果、高橋元種が豊前国香春から日向国縣の松尾城に入城しました。
元種は慶長6年(1601年)から城の築城を開始し、慶長8年(1603年)に完成します。完成当時、城は縣城と呼ばれていましたが、後に延岡城へ改称されています。
元種が罪人をかくまった罪で慶長18年(1613年)に改易となると、翌慶長19年(1614年)に有馬直純が5万3000石で入ります。有馬氏の時代は城山に天守台と本丸、二の丸、三の丸の4曲輪があり、西の丸を加えて5つの曲輪で構成されていました。明暦元年(1655年)には城の修復工事が完了し、二階櫓や天守の代用としていた三階櫓が完成しています。ただし、三階櫓は天和3年(1683年)の火事(天和2年説も)で焼失し、その後再建されませんでした。
有馬直純の孫の有馬永純(後に清純に改名)が一揆の責任を取る形で改易ののち転封された以降は、三浦明敬を経て牧野成央が延岡藩最大の8万石で入封しました。その後は跡を継いだ牧野貞通が三方所替えで常陸国笠間に移封され、代わって陸奥国磐城平から内藤政樹が入ると、明治維新まで内藤氏が延岡を統治しました。
明治3年(1870年)、延岡城は廃城となり、薬園として活用されることになりました。その後、同地は内藤氏の私有地となり、動物園として解放される時代もありましたが、昭和9年(1934年)に延岡市に寄贈されました。昭和26年(1951年)には延岡市が城山児童遊園として整備。その後延岡城跡・城山公園となり、平成5年(1993年)には北大手門が復元されました。
延岡城の見どころ①千人殺しの石垣
延岡城の本丸南側の石垣は、高さ約19mを誇る急角度の高石垣で、「千人殺しの石垣」と呼ばれています。名前の由来は、石垣の一番下にある礎石をはずすと石垣が一度に崩れ落ち、千人の敵を殺すことができる、と言われていることからです。
石垣は野面積みですが、割石技術による工夫や隅の算木積み、巧みな反りの構造から崩れ落ちることがなく現在までその姿をとどめています。
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延岡城の見どころ②北大手門と石垣
平成5年(1993年)に発掘調査や絵図などをもとに復元された北大手門は、当時は「桝形門」と称されており、城の表門に当たる存在でした。東側の石垣は417個の刻印が残されており、大阪城の石垣と同じ刻印も発見されています。
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延岡城の見どころ③城山の鐘
本丸には「城山の鐘」と呼ばれる鐘が設置されており、現在も1日に6回撞かれています。その様子は歌人の若山牧水が『なつかしき 城山の鐘鳴り出でぬ 幼かりし日 ききしごとくに』と歌に詠んでいます。
もとは明暦2年(1656年)に有馬康純が蓬莱山八幡宮(現今山八幡宮)に寄進したもので、明治11年(1878年)に同地に移されました。現在の鐘は2代目で、初代の鐘は「延岡城・内藤記念博物館」に展示されています。
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延岡城の見どころ④延岡城・内藤記念博物館
「延岡城・内藤記念博物館」は令和4年(2022年)9月に開館した博物館で、歴代城主の居館が置かれた延岡城の西の丸跡地に建てられました。
もともと同地には最後の藩主である内藤政擧の邸宅が築かれていましたが、昭和14年(1939年)に延岡市に寄付され、「内藤記念館」として一般公開されました。しかし、内藤記念館は昭和20年(1945年)に第二次世界大戦の空襲により焼失します。その後は昭和38年(1963年)に再建され、郷土資料の展示室や会議室などからなる「内藤記念館」として公開されました。平成4年(1992年)には展示室が博物館に拡張しますが、老朽化により令和に入って全面的に建て替えられました。
現在は延岡の歴史に関する資料が展示されており、有馬氏時代の延岡城の様子を再現したジオラマなどが見学できます。併設された、内藤家邸宅時代から残された石灯篭のある日本庭園も見どころの一つです。
延岡城のおすすめ撮影スポット
千人殺しの石垣は人気のフォトスポット。城山公園は300本の桜が植えられた桜の名所としても名高く、春には千人殺しの石垣と桜のコラボレーションが美しいですよ。このほか北大手門や随所に残る石垣も当時をしのばせます。本丸跡にある内藤政挙の銅像も押さえておきたいスポットです。
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栗本 奈央子
執筆者 栗本 奈央子(ライター) 元旅行業界誌の記者です。子供のころから日本史・世界史問わず歴史が大好き。普段から寺社仏閣、特に神社巡りを楽しんでおり、歴史上の人物をテーマにした「聖地巡礼」をよくしています。好きな武将は石田三成、好きなお城は熊本城、好きなお城跡は萩城。合戦城跡や城跡の石垣を見ると心がときめきます。