八王子城東京都八王子市

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  • 北条氏照が築いた小田原北条氏最大級の支城
  • 深沢山の地形を活かした関東屈指の山城
  • 御主殿跡・虎口・石垣が復元整備されている

八王子城とは、東京都八王子市にある戦国時代の山城跡である。小田原北条氏の一族・北条氏照によって築かれた城で、深沢山の急峻な地形を活かした関東屈指の山城であった。山頂部の要害地区、麓の居館地区、城下町にあたる根小屋地区などで構成され、現在は国指定史跡として整備されている。御主殿跡、古道、虎口、石垣などから、戦国末期の山城の姿をたどることができる。

八王子城の特長
目的 北条氏照の本拠、小田原北条氏の支城、武蔵西部の防衛拠点
特長 山城、御主殿跡、要害地区、根小屋地区、虎口、石垣、古道
他の城との違い ・小田原北条氏最大級の支城である
・山頂の詰城と、麓の居館・城下町が一体となった大規模な山城である
・築城から10年足らずで落城したため、戦国末期の遺構や出土品の時期を特定しやすい貴重な城跡である
八王子城の石垣・土塁
石垣 現存・復元整備
土塁 現存
種類 石垣、土塁、堀切、虎口、曲輪、山城
石材 不明
特長 八王子城は、深沢山の急峻な地形を活かした山城で、石垣と土塁を組み合わせた防御構造を持つ。御主殿跡周辺では、虎口や石垣、古道が復元整備されており、戦国末期の北条氏の山城の姿を体感できる。山上の要害地区には曲輪や堀切などが残り、麓の居館地区とは異なる軍事的な性格を見ることができる。
八王子城DATA
別称 なし
所在地 東京都八王子市
築城 1582年~1587年頃
築城者 北条氏照
住所 東京都八王子市元八王子町3丁目・西寺方町・下恩方町
電話番号 042-663-2800
開館時間 八王子城跡は見学自由。八王子城跡ガイダンス施設は9時~17時
休館日 八王子城跡はなし。八王子城跡ガイダンス施設は12月29日~1月3日、その他臨時休館あり
入館料 無料
備考 八王子城跡は国指定史跡で、日本100名城にも選定されている。八王子城跡ガイダンス施設では、八王子城の歴史や全体像を展示解説している。城域は広く、山上の要害地区へ向かう場合は登山に近い装備での見学が望ましい。
八王子城への交通アクセス
JR・京王線「高尾」駅からバス約6分、徒歩約21分
八王子城へのアクセス
八王子城はJR中央線高尾駅からバスで約5分、「霊園前・八王子城跡入口」下車徒歩約20分です。土日祝日は土日祝日は「八王子城跡」行きが運行されるので、活用しましょう。車で訪問する場合は八王子城跡の入口にある「八王子城跡ガイダンス施設」をカーナビに入力しましょう。
御主殿までの道は整備されていますが、本丸など要害地区は山道が続くため、トレッキングの準備が必要です。また、城跡御主殿の滝付近でツキノワグマの目撃情報があるため、熊鈴等の対策をしておきましょう。
登城する前に、登城口付近にあるガイダンス施設で100名城スタンプを押し、縄張図をいただくのが便利。無料のボランティアガイドもおすすめです(2026年9月現在中止中)。ガイダンス施設、駐車場ともに9時から17時までですので、時間に注意して回りましょう。

HISTORY 八王子城について

八王子城の歴史
1582年~1587年頃 北条氏照により八王子城が築かれる
戦国時代末期 小田原北条氏最大級の支城として、武蔵西部の防衛拠点となる
1590年 豊臣秀吉の小田原攻めにともない、前田利家・上杉景勝らの軍勢に攻められる
1590年 八王子城が落城し、小田原城開城にも大きな影響を与える
昭和60年代以降 御主殿跡を中心に発掘調査と史跡整備が進められる
2006年 日本100名城に選定される
2012年 八王子城跡ガイダンス施設が開館する

八王子城と関連する事件を読む

小田原征伐秀吉が天下統一!北条家を下した最後の大戦
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八王子城、小田原攻めで落城した北条氏最大級の山城

東京都八王子市の八王子城は、小田原北条氏の一族・北条氏照が築いた山城です。天正18年(1590年)の豊臣秀吉による小田原攻めで激戦の末に落城しました。現在は御主殿跡や石垣、虎口などが整備され、日本100名城にも選ばれています。

八王子城
八王子城の歴史
八王子城を築いた北条氏照は、小田原北条氏3代当主・北条氏康の三男です。氏照は当初、滝山城を本拠地としていましたが、永禄12年(1569年)に武田信玄の攻撃を受けました。その後、氏照は険しい深沢山に八王子城の築城を計画します。
築城開始の正確な時期は不明ですが、天正年間(1573~1592年)に工事が進められ、天正12年(1584年)から天正15年(1587年)ごろまでには氏照が本拠を移していたと推察されています。
なお、城名の「八王子」は、山中に祀られていた八王子権現に由来するとも、山が「八王子山」と呼ばれていたとも言われています。
八王子城は標高約460mの深沢山に広がっており、山頂部の要害地区、山麓の居館地区、城下町にあたる根小屋地区で構成されています。要害地区には本丸などの曲輪を置き、居館地区に氏照の館である御主殿を築きました。さらに根小屋地区には家臣や職人が暮らす町が形成され、軍事施設だけでなく領国支配の拠点として整備されました。
天正18年(1590年)、豊臣秀吉は小田原北条氏を討つため、全国の大名を動員して小田原征伐を開始します。氏照は主力を率いて小田原城に籠城したため、八王子城に残ったのは城代の横地監物をはじめとする家臣、領民、女性や子どもたち約3000人でした。
同年6月23日、前田利家、上杉景勝らが率いる豊臣方の大軍が八王子城を攻撃しました。城兵は各所で抵抗しましたが、城は一日で落城し、多数の死者を出したと伝わります。八王子城の陥落は小田原城にも衝撃を与えました。結局、北条氏は7月5日に降伏。その後、小田原城は開城し、氏照は兄の北条氏政とともに切腹しました。
八王子城は落城後に廃城となり、再び城として使われることはありませんでした。昭和26年(1951年)に国の史跡に指定され、その後の発掘調査が行われました。平成18年(2006年)には日本100名城に選ばれ、令和2年(2020年)には日本遺産「霊気満山 高尾山〜人々の祈りが紡ぐ桑都物語〜」の構成遺産に登録されました。
現在は御主殿跡や虎口、曳橋などが復元・整備され、山麓のガイダンス施設では城の歴史や発掘成果を学べます。
八王子城の見どころ①御主殿跡と滝
居館地区にある御主殿跡は、城主・北条氏照の館があった場所です。発掘調査で大型建物の礎石や庭園跡、石組みの水路などが確認され、中国製の陶磁器やベネチア産とみられるレースガラス器なども出土しました。山城という言葉から想像する質素な施設とは異なり、氏照がここで政治や儀礼、饗応を行っていたことが分かります。
現在は礎石や庭園が整備され、建物の大きさや配置を現地で確かめられるようになっています。
御主殿の近くには「御主殿の滝」と呼ばれる滝が残っています。落城の際に奥方以下、多くの女性たちが身を投げたという伝説や、戦いで流れた血で三日三晩血に染まったという伝説が残ります。
御主殿の背後には「四段の石垣」と呼ばれる戦国時代からの石垣が残っていますが、場所が分かりにくいので縄張り図を参照しましょう。足場も悪いので要注意です。
八王子城の見どころ1 八王子城の見どころ2 八王子城の見どころ3
見どころ②大手門跡と曳橋、虎口
城下から御主殿へ向かうルートには、大手門跡と当時の石敷きが残る古道があります。城山川を渡る曳橋は、発掘成果などをもとに整備されたもの。当時は簡素な木橋で、敵の侵入時には落とせる構造だったと推察されています。
橋を渡ると野面積の石垣で固められた虎口と御主殿の入り口・冠木門があります。虎口と門の間には2つの踊り場があり、石段で結ばれています。大手門からこの辺りまでは平成になって整備・復元されており、歩きやすいのが特徴です。
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見どころ③要害地区の本丸
山城らしさを味わうなら、八王子神社や本丸跡(山頂曲輪)がある山頂部の要害地区へ向かいましょう。金子曲輪や多数の小曲輪群、土塁などを見学できますが、足元が悪いので気を付けて移動しましょう。
本丸跡はそこまで広くなく、木々に囲まれています。すぐ下には八王子権現が祀られた八王子神社があるので合わせて参拝しましょう。
山からの眺望を楽しみたい場合は、本丸から少し下った松木曲輪に立ち寄りましょう。テーブルや椅子が置かれているので一休みスポットとしてもおすすめです。
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八王子城のおすすめ撮影スポット
写真映えするのは居館地区の御主殿エリアです。虎口の石段や復元された門は当時を思わせます。曳橋越しに御主殿側の石垣を望む構図もおすすめですよ。
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栗本 奈央子
執筆者 栗本 奈央子(ライター) 元旅行業界誌の記者です。子供のころから日本史・世界史問わず歴史が大好き。普段から寺社仏閣、特に神社巡りを楽しんでおり、歴史上の人物をテーマにした「聖地巡礼」をよくしています。好きな武将は石田三成、好きなお城は熊本城、好きなお城跡は萩城。合戦城跡や城跡の石垣を見ると心がときめきます。