古都京都の文化財(京都市、宇治市、大津市)Vol.3静けさの先に、時を感じる旅 ── 京都西の名刹と街の記憶へ
- [執筆者] 日本の旅侍編集部(運営者)
京都には、時を超えて人々の心に響き続ける風景があります。
苔が育む静寂、禅庭が描く無言の対話、そして人々の祈りが今も息づく場所。
今回は、「世界遺産 古都京都の文化財(京都市、宇治市、大津市)」から、西エリアに点在する名刹と名所をめぐる知的旅。
西芳寺、天龍寺、二条城、下鴨神社――京都の奥行きをじっくりと感じる一日へご案内します。

- 世界遺産「古都京都の文化財(京都市、宇治市、大津市)」とは
- 1994年、ユネスコ世界文化遺産に登録された「古都京都の文化財(京都市、宇治市、大津市)」。
京都市、宇治市、大津市にまたがる17の社寺・城が対象です。
この旅では、そのうち西芳寺・天龍寺・二条城・下鴨神社の4つを訪ねます。
交通アクセスとモデルプラン
- アクセス情報
- 京都駅 → 西芳寺:市バス「苔寺・すず虫寺」下車 徒歩約5分
西芳寺 → 天龍寺:市バスで嵐山へ移動(約20分)
天龍寺 → 二条城:嵐電+地下鉄 or バスで約30分
二条城 → 下鴨神社:市バスまたは地下鉄&叡電で約30分
- モデルプラン:苔庭から城下町まで、風景と祈りのグラデーション
- 9:30 西芳寺(苔寺)を拝観(要事前予約)
11:00 天龍寺(庭園散策と法堂)
12:30 嵐山でランチ(自由散策)
14:00 二条城(徳川の記憶と襖絵)
16:30 下鴨神社(糺の森と社の静寂)
18:30 京家きよみず 錦麩屋町で夕食


各スポット紹介
- 西芳寺(苔寺)
- 約120種類の苔が広がる庭園は、まるで絵画のような静謐さ。
参拝は事前予約制で、写経後に庭をめぐる流れ。
苔に覆われた庭石や木々が、言葉にできない感情をそっと受け止めてくれます。




- 天龍寺
- 嵐山を借景にした曹源池庭園は、禅の世界そのもの。
池に映る空や山が一枚の絵のように見える瞬間があります。
季節ごとに表情を変える庭園は、ただ眺めるだけで心が整う場所です。




- 二条城
- 徳川家康が築いた、江戸時代の幕開けを告げる舞台。
豪華な襖絵と“うぐいす張り”の廊下が印象的。
二の丸御殿を歩きながら、武士たちが過ごした静かな緊張感を想像してみてください。




- 下鴨神社(賀茂御祖神社)
- 京都最古級の神社で、森と水に守られた聖域。
糺の森の清らかな空気に包まれながら、本殿へと向かう参道はまさに“祈りの道”。
神話に息づく日本の精神性を、そっと感じ取れる場所です。




- 食事スポット:京家きよみず 錦麩屋町(夕食)
- 祇園でも名を馳せた料理人が手がける京料理のお店。
白味噌のお椀や、おばんざいの盛り合わせは、目にも心にも優しく。
“しみじみ美味しい”とは、まさにこの一食を指すのかもしれません。




“知ること”は、感じること
一つ一つの寺社に、物語があり、人の祈りがあり、風景があります。
この旅では、ただ歩くだけでなく、静かに“感じる”時間を意識してみてください。
その土地の空気、音、匂いのなかに、時を越えた想いが息づいています。
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