箱根関所神奈川県足柄下郡

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  • 江戸幕府が東海道を監視するため、芦ノ湖畔に設置した主要な関所
  • 江戸から西国へ向かう女性の「女改め」が特に厳しかったことで知られる
  • 江戸時代の修理記録と発掘調査をもとに、建物や調度品まで復元された国指定史跡

箱根関所とは、神奈川県足柄下郡箱根町の芦ノ湖畔にある、江戸時代の関所を復元した史跡である。現在地には元和5年(1619)頃に設置されたとされ、江戸と京都を結ぶ東海道を通行する人々や荷物を監視した。特に江戸から西国へ向かう女性には、幕府の御留守居役が発行した女通行手形の提出が求められ、人見女と呼ばれる女性役人が髪形や身体的特徴を確認する厳しい「女改め」が行われた。明治2年(1869)に関所制度が廃止されると建物は失われたが、慶応元年(1865)の修理記録『相州箱根御関所御修復出来形帳』と発掘調査の成果をもとに復元が進められ、平成19年(2007)に全面公開された。現在は大番所・上番休息所、足軽番所、江戸口御門、京口御門、遠見番所などが再現され、隣接する箱根関所資料館とあわせて江戸時代の交通制度や旅の実態を学ぶことができる。

箱根関所の特長
目的 東海道の監視、旅人や荷物の検査、江戸の防衛、女通行手形の確認、出女の取り締まり、街道の治安維持
特長 箱根関所、箱根関跡、東海道、芦ノ湖、元和5年、江戸幕府、出女、女改め、女通行手形、人見女、大番所、足軽番所、遠見番所、江戸口御門、京口御門、相州箱根御関所御修復出来形帳、国指定史跡
他の関所との違い ・江戸時代の主要街道である東海道を監視した重要な関所である
・江戸から西国へ向かう女性を対象とした「女改め」が特に厳しく行われた
・芦ノ湖と屏風山に挟まれた場所にあり、街道を監視しやすい地形を利用している
・慶応元年の詳細な修理記録と発掘調査をもとに、建物の寸法や構造、調度品まで復元されている
・遠見番所から芦ノ湖や関所全体を見渡すことができ、監視施設としての立地を体感できる
箱根関所DATA
正式名称 箱根関所
文化財名称 箱根関跡
所在地 神奈川県足柄下郡箱根町箱根1
設置 元和5年(1619)頃
設置者 江戸幕府
街道 東海道
主な役割 旅人や荷物の検査、女通行手形の確認、出女の取り締まり、東海道の監視
主な復元施設 大番所・上番休息所、足軽番所、江戸口御門、京口御門、遠見番所、厩、雪隠、獄屋、江戸口千人溜、京口千人溜
関連施設 箱根関所資料館
主な見どころ 大番所のシルエット展示、女改めの再現、遠見番所からの眺望、江戸口御門、京口御門、復元された調度品、箱根関所資料館
文化財指定 国指定史跡「箱根関跡」
開館時間 9:00~17:00。12月~2月は16:30まで。入場は閉館30分前まで
休館日 年中無休
観覧料 大人500円、小人250円。割引制度あり
駐車場 専用駐車場なし。周辺の駐車場を利用
アクセス 箱根登山バス・伊豆箱根バス「箱根関所跡」下車徒歩約2分。箱根海賊船「箱根町港」から徒歩約5分
備考 現在見られる建物は、江戸時代から現存するものではなく、古文書と発掘調査をもとに復元されたものである。箱根関所資料館では通行手形や旅道具、関所に関する資料が展示されており、復元施設とあわせて見学すると関所の役割を理解しやすい。
箱根関所への交通アクセス
「箱根関所跡」バス停より徒歩約2分

HISTORY 箱根関所について

箱根関所の歴史
元和5年(1619)頃 江戸幕府が東海道を監視するため、現在の芦ノ湖畔に箱根関所を設置したとされる。以前から箱根山中に関所が存在し、この頃に現在地へ移されたという説もある。
江戸時代 東海道を通る旅人や荷物の検査を行う。特に江戸から西国へ向かう女性には女通行手形の提出が求められ、手形の記載と本人の特徴を照合する厳しい女改めが行われた。
慶応元年(1865) 箱根関所の大規模な解体修理が行われ、建物の寸法、材料、工法、修理内容を記録した『相州箱根御関所御修復出来形帳』が作成される。
明治2年(1869) 明治政府によって関所制度が廃止され、箱根関所も約250年にわたる役割を終える。その後、建物は次第に失われた。
大正11年(1922) 礎石や石垣などが残る箱根関所跡が「箱根関跡」として国の史跡に指定される。
昭和40年(1965) 足軽番所があった場所に番所風の建物が再現され、箱根の観光施設として公開される。
昭和58年(1983) 静岡県韮山町の江川文庫から『相州箱根御関所御修復出来形帳』が発見される。資料の解読により、幕末期の関所の建物や構造物の詳細が明らかになる。
平成11年度(1999)~平成13年度(2001) 関所跡一帯で発掘調査が行われる。古文書の記録と遺構を照合し、建物や石垣などの位置と構造が確認された。
平成16年(2004) 大番所・上番休息所、厩、雪隠、京口御門などの復元が完了し、第一期整備区域の公開が始まる。
平成19年(2007) 足軽番所、江戸口御門、遠見番所、石垣などを含む復元整備が完了し、箱根関所が全面公開される。
現在 復元された関所施設と箱根関所資料館が公開され、東海道の交通制度や江戸時代の旅、女改めの実態を伝える歴史観光施設となっている。