大願寺広島県廿日市市

夏の大願寺1 夏の大願寺2 夏の大願寺3 夏の大願寺4
  • 宮島にある高野山真言宗の寺院で、正式名は亀居山放光院大願寺
  • 建仁年間に僧・了海が再興したと伝わる、厳島信仰ゆかりの寺院
  • 日本三大弁財天の一つ、厳島弁財天を祀る寺として知られる

大願寺とは、広島県廿日市市宮島町にある高野山真言宗の寺院である。正式には亀居山放光院大願寺という。開基は不詳だが、建仁年間(1201〜1204)に僧・了海によって再興されたと伝わる。大願寺は、かつて厳島全体の寺社の修理造営を掌る「普請奉行」を務めていた寺であり、厳島神社を中心とする宮島の神仏習合の歴史と深く関わっていた。現在の本堂は、かつて僧坊の役割を持っていた建物で、堂内には厳島弁財天をはじめ、薬師如来坐像、釈迦如来坐像など多くの仏像が安置されている。厳島弁財天は、鎌倉の江ノ島、琵琶湖の竹生島と並ぶ日本三大弁財天の一つとされる。もとは厳島神社の御本殿に祀られていたが、明治初期の神仏分離令により大願寺へ移された。現在、厳島弁財天は毎年6月17日の大祭で御開帳され、参拝者が拝観できる。境内には本堂のほか、山門、厳島龍神、護摩堂、地蔵堂などがあり、平成18年(2006)には明治初期に失われた護摩堂が約140年ぶりに再建された。厳島神社の近くにあり、宮島に残る神仏習合の名残を感じられる寺院である。

大願寺の特長
目的 厳島弁財天への信仰、福徳招来、商売繁盛、財運向上、芸能上達、学業成就、交通安全、不動明王への祈願、厳島信仰と神仏習合の歴史継承
特長 大願寺、亀居山放光院大願寺、高野山真言宗、厳島弁財天、日本三大弁財天、江ノ島、竹生島、厳島神社、神仏分離、普請奉行、了海、厳島龍神、宇賀神、護摩堂、不動明王、山門、薬師如来坐像、釈迦如来坐像、尊海渡海日記
他の寺院との違い ・厳島神社のすぐ近くにあり、宮島の神仏習合の歴史を直接伝える寺院である
・明治初期の神仏分離後、厳島神社に祀られていた厳島弁財天を迎え、現在も本尊として祀っている
・江ノ島、竹生島と並ぶ日本三大弁財天の一つを祀る寺として信仰されている
・かつて厳島全体の寺社修理造営を担う普請奉行を務めていた点に特徴がある
・本堂には、神仏分離により宮島内の堂塔から移された仏像も安置されている
大願寺DATA
別称 厳島弁財天大願寺、亀居山大願寺、放光院大願寺
正式名称 亀居山放光院大願寺
所在地 広島県廿日市市宮島町
創建 開基不詳
再興 建仁年間(1201〜1204)に僧・了海が再興したと伝わる
宗派 高野山真言宗
山号 亀居山
院号 放光院
本尊 厳島弁財天
主な仏像 厳島弁財天、薬師如来坐像、釈迦如来坐像、不動明王、賓頭盧尊者像など
主な堂宇 本堂、山門、護摩堂、地蔵堂、厳島龍神、授与所
主な文化財 紙本墨書尊海渡海日記は国の重要文化財
主な行事 厳島弁財天大祭。毎年6月17日に行われ、年に一度、厳島弁財天が御開帳される
住所 広島県廿日市市宮島町3
電話番号 0829-40-2070
受付時間 8時30分~17時
拝観料 境内参拝は無料
アクセス 宮島桟橋から徒歩約20分。厳島神社出口付近から徒歩すぐ
備考 大願寺は、宮島の神仏習合を理解するうえで重要な寺院である。明治初期の神仏分離以前、厳島弁財天は厳島神社の御本殿に祀られていたため、一般の人が拝観する機会はほとんどなかったと考えられる。現在は毎年6月17日の厳島弁財天大祭で御開帳される。山門は元禄年間の建造と伝わり、護摩堂は平成18年(2006)に再建されたものである。
大願寺への交通アクセス
JR「宮島口」駅からフェリー約10分、徒歩約23分

HISTORY 大願寺について

大願寺の歴史
創建時期不詳 大願寺の開基は詳しく伝わっていない
建仁年間 建仁年間(1201〜1204)、僧・了海によって大願寺が再興されたと伝わる
中世 大願寺は厳島の寺院として存続し、厳島信仰の一端を担う
中世以降 大願寺は、厳島全体の寺社の修理造営を掌る普請奉行を務めた
1538年 天文7年、大願寺の僧・尊海が、大内義隆の援助を受け、一切経を求めて朝鮮へ渡ったとされる
1539年頃 尊海の渡海の様子が、瀟湘八景図屏風の裏面に「尊海渡海日記」として記された
江戸時代 大願寺は、厳島神社と宮島内の寺社造営に関わる寺として役割を持ち続けた
元禄年間 山門が建造されたと伝わる
1866年 慶応2年、第2次長州戦争の講和会談が大願寺書院で行われた。幕府方の勝海舟と長州藩の広沢真臣が会談したとされる
1868年頃 明治初期の神仏分離令により、厳島神社に祀られていた厳島弁財天などが大願寺へ移される
明治時代 厳島神社と寺院の関係が制度上分離され、大願寺は厳島弁財天を祀る寺として信仰を受け継ぐ
1910年 明治43年、紙本墨書尊海渡海日記が国の重要文化財に指定される
1987年 昭和62年、厳島弁財天のお使いとされる宇賀神を、厳島龍神として境内に祀るようになる
2006年 平成18年、明治初期に失われた護摩堂が約140年ぶりに再建され、不動明王半跏座像の開眼式が行われる
現代 毎年6月17日に厳島弁財天大祭が行われ、年に一度、厳島弁財天が御開帳される
現在 大願寺は、厳島弁財天を祀る高野山真言宗の寺院として、宮島に残る神仏習合の歴史を伝えている