- 知覧町南別府の城山に築かれた中世城館跡
- シラス台地を利用した南九州型の土の城
- 発掘調査報告書が刊行されている城山遺跡
南別府城跡とは、鹿児島県南九州市知覧町南別府にある中世城館跡である。城山穴口と呼ばれる台地上に位置し、周囲の谷や斜面を防御に利用した南九州型の山城・丘城と考えられる。詳しい築城年代や城主は明確ではないが、知覧城跡と同じく、南薩摩のシラス台地上に築かれた中世城郭群のひとつとして見ることができる。発掘調査では「南別府城跡 城山遺跡」として調査報告書が刊行されており、知覧地域の中世城館を考えるうえで重要な遺跡である。
南別府城跡の特長
| 目的 |
南別府周辺の地域支配拠点、知覧地域南部の防衛拠点、在地領主層の城館 |
| 特長 |
城山遺跡、南別府、知覧、シラス台地、曲輪、空堀、土塁、南九州型城郭 |
| 他の城との違い |
・知覧城跡のような著名な大規模城郭ではないが、知覧地域の中世城館群を構成する城跡である
・石垣や天守を持つ近世城郭ではなく、シラス台地の地形を活かした土の城である
・発掘調査報告書が刊行されており、城山遺跡として考古学的に把握されている |
南別府城跡の石垣・土塁
| 石垣 |
なし、または明確な現存遺構は確認しづらい |
| 土塁 |
痕跡ありと考えられる |
| 種類 |
曲輪、土塁、空堀、堀切、切岸、山城、丘城、シラス台地の城 |
| 石材 |
該当なし |
| 特長 |
南別府城跡は、石垣を主体とする城ではなく、シラス台地の地形を利用した土の城である。南九州の中世城郭では、台地を空堀で深く切り込み、曲輪を独立させる構造が多く見られる。南別府城跡も、城山と呼ばれる地形を利用し、曲輪・切岸・空堀・土塁などによって防御した城館跡として理解するのが自然である。現在の見学では、石垣や建物ではなく、台地上の地形、周囲の谷、曲輪状の平坦地を確認する城跡である。 |
南別府城跡DATA
| 別称 |
城山遺跡、南別府城跡 城山遺跡 |
| 所在地 |
鹿児島県南九州市 |
| 築城 |
中世と考えられる |
| 築城者 |
不明 |
| 住所 |
鹿児島県南九州市知覧町南別府891 |
| 開館時間 |
見学自由。路上・周辺地形から確認する城跡 |
| 休館日 |
なし |
| 入館料 |
無料 |
| 備考 |
南別府城跡は、旧知覧町教育委員会により「南別府城跡 城山遺跡」として発掘調査報告書が刊行されている中世城館跡である。観光施設として整備された城跡ではなく、現地では路上や周辺の地形から城跡を確認する形となる。見学時は交通や周辺住民、私有地・農地への立ち入りに注意したい。知覧城跡、知覧武家屋敷群、ミュージアム知覧とあわせて紹介すると、知覧地域の中世から近世への流れが見えやすい。 |
- 南別府城跡への交通アクセス
- JR指宿枕崎線「松ヶ浦」駅 徒歩約10分。
HISTORY
南別府城跡について
南別府城跡の歴史
| 中世 |
知覧町南別府の城山に、在地勢力の城館が築かれたと考えられる |
| 中世 |
シラス台地の地形を利用し、曲輪・空堀・土塁などを備えた城館として機能したと考えられる |
| 戦国時代 |
知覧地域の支配や防衛に関わる城館群のひとつとして利用された可能性がある |
| 近世以降 |
城としての役割を終え、周辺は農地・集落・山林などとして利用されていったと考えられる |
| 1993年 |
知覧町教育委員会により、発掘調査報告書『南別府城跡 城山遺跡』が刊行される |