神倉神社和歌山県新宮市

秋の神倉神社1 秋の神倉神社2 秋の神倉神社3 秋の神倉神社4 秋の神倉神社5 秋の神倉神社6 秋の神倉神社7 秋の神倉神社8 秋の神倉神社9 秋の神倉神社10
  • 熊野の神々が最初に降臨した地とされる、熊野信仰発祥の聖地
  • ゴトビキ岩を御神体とする、熊野速玉大社の飛地境内摂社
  • 538段の急峻な石段と、毎年2月6日の御燈祭りで知られる世界文化遺産の神社

神倉神社とは、和歌山県新宮市神倉にある神社である。熊野速玉大社の飛地境内摂社で、権現山、神倉山の中腹に鎮座する。御祭神は高倉下命、天照大神で、社殿背後にそびえる巨岩「ゴトビキ岩」を御神体とする。ゴトビキとは、この地方の言葉でヒキガエルを意味し、岩の形がヒキガエルに似ていることからその名で呼ばれる。社伝では、熊野の神々は熊野三山に祀られる以前、まずこの神倉山のゴトビキ岩に降臨したとされる。そのため神倉神社は、熊野信仰の原点ともいえる聖地である。麓から社殿までは、源頼朝が寄進したと伝わる538段の急峻な石段が続く。石段は熊野古道の一部でもあり、登りきると新宮市街と熊野灘を見渡すことができる。毎年2月6日夜に行われる御燈祭りは、白装束に荒縄を締めた上り子たちが松明を手に神倉山から石段を駆け下りる火祭りで、「山は火の滝、下り竜」とも称される。平成16年(2004)に「紀伊山地の霊場と参詣道」が世界文化遺産に登録され、神倉神社も熊野信仰を示す重要な構成資産として位置づけられている。

神倉神社の特長
目的 高倉下命への信仰、天照大神への信仰、熊野の神々の降臨地への参拝、熊野信仰の原点への崇敬、厄除、家内安全、交通安全、心願成就、御燈祭りの継承、磐座信仰の保存、世界文化遺産としての信仰景観の継承
特長 神倉神社、熊野速玉大社摂社、飛地境内摂社、神倉山、権現山、天ノ磐盾、ゴトビキ岩、高倉下命、天照大神、熊野権現降臨地、熊野信仰発祥地、熊野古道、源頼朝寄進伝承、538段の石段、御燈祭り、お燈まつり、上り子、松明、白装束、荒縄、火祭り、紀伊山地の霊場と参詣道、世界文化遺産
他の神社との違い ・社殿そのものよりも、御神体であるゴトビキ岩の存在が強い神社である
・熊野の神々が最初に降臨した地とされ、熊野三山の元宮的な聖地として位置づけられる
・麓から社殿まで続く538段の石段は非常に急で、参拝そのものが山岳信仰の体験になる
・御燈祭りでは、松明を持った上り子たちが暗闇の石段を駆け下り、神倉山全体が火の祭場となる
・熊野速玉大社、阿須賀神社とあわせて巡ることで、新宮における熊野信仰の重層性を理解しやすい
神倉神社への交通アクセス
JR紀勢本線「新宮」駅からバス約7分、徒歩約4分。

HISTORY 神倉神社について

神倉神社の歴史
神代 熊野の神々が、神倉山のゴトビキ岩に最初に降臨したと伝わる
古代 ゴトビキ岩は、神が宿る巨岩、磐座として信仰されるようになる
古代 神倉山は、熊野三山に神々が祀られる以前の降臨地として、熊野信仰の原点と考えられるようになる
伝承時代 熊野の神々が神倉山から現在の熊野速玉大社の地へ遷されたと伝わる。これにより、神倉神社は旧宮、熊野速玉大社は新宮として意識されるようになる
古代 神倉神社には高倉下命と天照大神が祀られ、熊野速玉大社の摂社として信仰される
平安時代 熊野本宮大社、熊野速玉大社、熊野那智大社への熊野詣が広がり、新宮の神倉山も重要な聖地として参詣される
平安時代後期 上皇や貴族による熊野御幸が盛んになり、熊野三山信仰の中で神倉神社の霊地性も重視される
鎌倉時代 源頼朝が神倉神社の石段を寄進したと伝わる
鎌倉時代 急峻な石段を登ってゴトビキ岩を拝む参拝形態が整い、神倉山は熊野古道の聖地の一つとして受け継がれる
中世 熊野権現信仰の広がりとともに、神倉神社は熊野の神々の降臨地として崇敬を集める
中世 山伏や熊野比丘尼の活動により、熊野信仰が全国に広がり、神倉山の伝承も語り継がれる
室町時代 熊野詣が庶民にも広がり、神倉神社は熊野三山参詣とあわせて訪れる霊地となる
近世 御燈祭りは新宮の代表的な火祭りとして続けられ、神倉山の信仰と結びついて発展する
江戸時代 熊野詣、西国巡礼、伊勢参宮などの旅が広がる中で、神倉神社にも多くの参詣者が訪れる
明治時代 神仏分離により、熊野権現信仰の神仏習合的なあり方が整理され、神倉神社も近代神社制度の中に位置づけられる
近代 神倉神社は熊野速玉大社の飛地境内摂社として、新宮の人々に守られ続ける
20世紀 神倉山、ゴトビキ岩、御燈祭りは、新宮を代表する信仰景観と祭礼として広く知られるようになる
2004年 平成16年、「紀伊山地の霊場と参詣道」が世界文化遺産に登録され、神倉神社も熊野信仰を構成する重要な資産として位置づけられる
2016年 平成28年、御燈祭りが国の重要無形民俗文化財に指定される
現代 毎年2月6日の御燈祭りでは、白装束に荒縄を締めた上り子たちが松明を手に神倉山へ上り、御神火を受けて急な石段を駆け下りる
現在 神倉神社は、熊野の神々の降臨地、ゴトビキ岩を祀る磐座信仰の聖地、熊野速玉大社の摂社、世界文化遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」の構成資産として、多くの参拝者を迎えている