長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産長崎の祈りと麺に出会う旅
- [執筆者] 日本の旅侍編集部(運営者)
今回の知的旅は、長崎県の南島原市にある「原城跡」を訪ねたのち、長崎市内で名物麺料理をめぐります。
静かな祈りの地・原城跡。
この場所に立つことで、歴史の重みを肌で感じることができました。
一方で、長崎の食文化の奥深さを知ることができた「麺めぐり」も、また印象深いものでした。
心に残る1日となったこの旅を、みなさんにもご紹介します。

世界遺産「原城跡」とは何か?
世界遺産「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」のひとつである原城跡。
江戸初期の島原・天草一揆で、一揆勢が立てこもった場所であり、その後徹底的に破壊された“祈りの跡”でもあります。
現在は整備され、天草灘を望む草原の中にひっそりと佇むこの地には、かつての人々の想いが、土の下から静かに語りかけてくるような不思議な力があります。
モデルプランとアクセス
- 長崎駅前 → 小浜バスターミナル
- 🚌 特急バス「雲仙行」:約1時間20分
- 小浜バスターミナル → 北有馬 → 原城前
- 🚌 路線バス「有家行」 (乗換) 「加津佐海水浴場前行」:約45分
- 原城跡を見学
- 徒歩にて原城跡を見学
- 原城前 → 田平 → 小浜バスターミナル
- 🚌 路線バス「島原駅前行」 (乗換) 「小浜行」:約45分
- 小浜バスターミナル → 長崎駅前
- 🚌 特急バス「長崎駅前行」:約1時間20分
長距離バスに揺られて、ゆったりと。
歴史に触れたあとは、長崎市内に戻って名物麺めぐりを。

麺マップ:長崎三麺めぐり
長崎といえば、ちゃんぽん・皿うどん・五島うどん。
今回はすべて名店で味わいました。
出島ワーフを拠点に市街中心部で回れる範囲です。
徒歩または路面電車で、気軽に“麺の旅”へどうぞ。

長崎の各スポット紹介
- 原城跡(長崎県南島原市)
- 草原の中に、かすかに残る石垣と地形の輪郭。それだけなのに、なぜこんなに胸が締めつけられるんだろう……。この地で戦った一揆勢の想い、その後に待っていた徹底的な破壊。静かな風の音にまぎれて、過去のざわめきが聞こえてきそうです。遠く天草灘を見渡せる眺望は、あまりにも美しく、それがまたこの場所の重みを際立たせていました。




- 四海樓(長崎ちゃんぽん)
- “ちゃんぽん発祥の店”で知られる四海樓へ。まず目に入るのが、窓一面に広がる長崎港の絶景。そこへ運ばれてくる熱々のちゃんぽん……まさに「長崎に来た!」を感じる一杯です。豚骨と鶏ガラのダシがやさしく、でもしっかり深く、もっちり太麺とたっぷりの具材が絶妙でした。観光地グルメなんて言わせない、誇れる味でした。




- 京華園(皿うどん)
- こちらは“長崎皿うどん”の名店。パリパリの細麺に、あんがとろ〜りと絡んで、箸が止まらない。驚いたのは、上に乗る具材の華やかさ。エビ、イカ、野菜、うずら……まるで海と畑のフルメンバー勢揃い。酢やからしを少し加えると、味がぐっと締まるのも楽しい。長崎の食文化の懐の深さを、麺一皿で実感しました。




- だしぼんず(五島うどん)
- 五島うどん、知ってはいたけれど、食べたのは初めてでした。細いのに、しっかりコシがあって、噛むほどに小麦の香り。何より感動したのが“あご出汁”のやさしさ。やさしいのに、じんわりと旨味が深くて、飲み干すほどでした。観光地の喧騒から少し外れたこのお店で、地元の人と並んで食べた一杯。心までほぐれる時間でした。




長崎の旅を終えて
文化と祈りの重なりを感じた原城跡。
その後にいただいた長崎の“3つの麺”には、歴史や風土がぎゅっと詰まっていて、ただのグルメ旅じゃない発見がありました。
また、知的旅を通じて、知らなかった土地の深さに出会えたことが、何よりの収穫です。
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