世界最大級!年に一度の旅の祭典「ツーリズムEXPOジャパン2025」に行ってきました

2025年9月25日から28日まで、愛知県国際展示場で「ツーリズムEXPOジャパン2025 愛知・中部北陸」が開催されました。日本の旅侍チームも26日・27日に参加し、日本の城と観光について、最新情報をチェックしてきました!

「ツーリズムEXPOジャパン」とは

ツーリズムEXPOジャパンは、日本・海外の国・地域が集結する、年に一度開催される世界最大級の旅の祭典です。プチ万博のようなお祭りで、通常は東京開催なのですが、今回は初めて愛知で開催されました。

今年は世界82か国・地域から1350企業・団体が参加。来場者数は合わせて12万6900人を記録しました!

盛り上がりをみせた日本ブース

ツーリズムEXPOジャパンは初めて愛知県で開催されました。というわけで、今回は中部のブースがとても熱量のあるものでした。

なんと中部圏9県(富山県、石川県、福井県、長野県、岐阜県、静岡県、愛知県、三重県、滋賀県)が初の共同出展を実現。もちろん各県もブースを出展しています。

加えて愛知県は愛知県のブース、名古屋市のブース、開催地の常滑市(猫推し!)のブースに中部国際空港のブースと気合が入っていました。

このほか、各県も様々なブースを出展。歴史系アクティビティとしては甲冑着用体験や手裏剣体験などがありました。

さらに各地のおもてなし武将隊がステージで炎舞を繰り広げており、1日で何隊にも会えてしまうというスペシャルっぷり。

お城系キャラクターたちも共演しておりとても華やかでした。

歴史感たっぷりのブースに注目!

中部といえば戦国時代さまざまな戦いが繰り広げられたことで知られています。そして愛知といえば織田信長!静岡といえば徳川家康。中部関連ブースではこの二代巨頭の甲冑や兜などが目立ちました。試着体験をやっているブースもありましたよ。

名古屋のブースには名古屋城の「金鯱」の実寸大模型が目立っていました。奥には本丸御殿の「竹林豹虎図」レプリカ。

愛知県ブースでは武将関連のガイドブックをゲット。一時話題になった「百花城乱」ガイドブック、基本用語集までついていてとても分かりやすかったです。ガイドブックのダウンロードはこちらから。

なお、愛知県では来年3月11日まで歴史観光デジタルスタンプラリーを開催中。位置情報でデジタルスタンプをゲットすると、宿泊券やみかわ牛すき焼き用の肉などがあたる抽選に応募できますよ!

さらにあいちの歴史観光推進協議会が出展し、火縄銃などの武具に触れる体験会をしていました。

犬山市に新ホテル 戦ゆかりの薬用酒も

愛知県犬山市のブースでは犬山城のクリアファイルに資料を入れて配布していました!これはうれしい。

犬山市でスイカズラ(忍冬)を使った薬用酒「荵苳酒(ニントウシュ)」を作ってる、小島醸造の方が犬山市の情報をいろいろと教えてくれました。荵苳酒は慶長2年(1597年)の慶長の役の際、朝鮮から伝わった製法で醸造したものなんだとか。犬山藩の将軍献上酒で徳川家康が愛飲していた、などなどエピソードたっぷりのお酒です。濃厚な甘みとふわっとしたスイカズラの香りがおいしいリキュールで、実は筆者はお湯割りで愛飲しています。

そんな小島醸造の邸宅がなんと他の古民家とともに宿泊施設に!「宿-SHUKU-」は4月にオープンしたばかりとのこと。こういうご当地情報を仕入れられるのが、ツーリズムEXPOジャパンの強みだったりします。

岐阜県のブースでは戦国時代の刀鍛冶・孫六兼元の刀を展示していました。11月1日から来年1月12日まで、岐阜県関市の「関鍛冶伝承館」で「孫六兼元と三本杉~実戦刀のかたち~」を開催するのだとか。

すっかり大阪関西万博カラーに染まった大阪ブース。大阪城のコーナーでは今年4月1日にオープンした「豊臣石垣館」が紹介されました。

一般日にクイズラリーが行われ、大坂城のコーナーでは「今の大坂城は何代目でしょうか?」という質問がされていました。読者の方、お判りでしょうか…?

奈良県はなんと、「奈良県大河ドラマ『豊臣兄弟!』観光推進協議会」がブースを出していました。外観からして豊臣推し。

奈良は物語の舞台になっているそうで、郡山城、高取城、宇陀松山城が紹介されていました。高取城からは「たかとり城まつり」の武者行列で使われる甲冑がずらり。記念撮影でにぎわっていました。ちなみに今年のお祭りは11月23日、雨天決行です!

ツーリズムEXPOは忍者も人気。忍びの里甲賀&三重県ブースの伊賀エリアでは手裏剣なげ体験をしていました。

姫路市のブースにはしろまるひめが登場。姫路城の最新情報を提供してくれました。11月22日から12月6日の特定日(金土日など)に夜の備前丸に特別入城できる「ひめじナイトツアーパッケージ」を販売中なのだとか。

ちなみに11月22日から12月11日までは姫路城ライトアップイベント「Himeji Castle of Light
『DANDELION PROJECT 姫路城×NAKED, INC.』が開催されるそうです。

一度は訪れたい「日本遺産」

人でにぎわう「日本遺産」ブース。日本遺産は文化庁が認定する、地域の歴史的魅力や特色を通じて日本の文化・伝統を語る「ストーリー」のこと。2025年時点では105のストーリーが登録されています。

たとえば「葛城修験」は役行者が法華経を埋納した28の経塚を巡る、修験者たちの修行がテーマ。「日本国創成のとき〜飛鳥を翔(かけ)た女性たち~」は飛鳥時代に活躍した推古天皇などにスポットライトをあてています。

このほかこんな国内ブースも!

ツーリズムEXPOジャパンは全都道府県が参加しており、さまざまなブースを出展していました。ここからは写真で一挙にご紹介します!

北海道は毎度同じみ「キュンちゃん」推し!

東北は美しいねぶたが目を引きました。

東京都のブースは「シン・江戸さんぽ」がテーマ。

恐竜に乗れる福井ブース。

真っ赤なダルマが特徴的な大阪の勝尾寺。

四国をぐるっと回れる四国ブースや、カラフルな九州ブースに海をイメージした沖縄ブース。

熊本の「世界に誇る地下水都市くまもと」ブースでは水を配布。熊本城の天守閣の形をしたボトルに入ったミネラルウォーター「 KUMAMOTO CASTLE WATER」をアピールしていました!

このほか、航空会社や鉄道会社もブースを出展しており、最新情報を提供していました。

個性あふれる海外ブースにも注目!

海外ブースは全世界からさまざまな国や地域が参加しており、まさに「プチ万博」の様相を呈していました。

目を引いたのが香港のブース。こちらは1980年代の九龍城砦が舞台の映画「トワイライト・ウォリアーズ」のセットを再現しており、旅行業界の人々が選ぶ「ブースグランプリ」のグランプリを獲得しました。細かいところまでの作り込みが素晴らしかったです。

明るいイメージのグアムのブースやカラフルなメキシコのブース、音楽演奏で人気を博したウズベキスタンのブース、ステージでボクシングを紹介していたタイのブース、おしゃれなスペインのブースと、ここでは紹介しきれないほど特徴的なブースが出展されていました。

イタリアのブースはローマが州都のラツィオ州と南イタリアのプーリア州がメインでしたが、壁にはプーリア州にある世界遺産のお城「カステル・デル・モンテ Castel del Monte」の姿も。八角形の珍しいお城は1240年頃に神聖ローマ皇帝・フリードリヒ2世(シチリア国王のフェデリーコ1世)により建てられました。

普段、日本の旅侍は日本の城を取り扱っていますが、海外の城は日本の城とは姿かたちが異なり面白いな、と思わされました。

毎年開催されるツーリズムEXPOジャパン、2026年は9月24日から27日に東京ビッグサイトで開催されます。お城やその周辺の観光情報を求めに、遊びに行ってみてはいかがでしょうか?

文:栗本奈央子